[コメント] 特捜部Q 檻の中の女(2013/デンマーク)
なかなか上出来のデンマーク製ミステリ映画。まずは、各場面の舞台背景(装置やロケーション)がいい。夜の警察署前の濡れたアスファルトの絵面や特捜部の部屋(地下)の薄暗い照明もいいし、邦題で云うところの「檻」の閉所感が緊張の持続に機能する。
「檻」にある「のぞき窓」とスピーカーからの恫喝の声が怖いのだ。そしてクライマックスの田舎家のロケーションとその見せ方もいい。
そんな中で、ちょっと吃驚するぐらい鮮やかに示されるのが、中盤の交通事故の回想シーンだ。他にもフラッシュバックの沢山ある映画だが、こゝだけ極めて幻想的なフラッシュバックになっており、特筆に値する。
主人公の刑事カールは、向こう見ずで、仕事最優先、捜査に突っ走る性格であり、そこに、心優しい「いさめ役」の助手アサドが付く、という昔からよくあるパターンのキャラクター造型で、型通りと云えばそう云えるかもしれないが、しかし、とても安定感がある。何より二人のジジイの面構えがいい。
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