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[コメント] スパイの妻(2020/日)

数々の映画作品へのオマージュがちりばめられていれば、それは映画と言えるのか。否、と思う自分がいる。しかしこの作品は元がTV作品である。作品を責めるのは筋違いであろう。むしろ、
ロープブレーク

むしろ、TV作品であったのに映画的興奮が漏れ出てしまっている。映画監督はTVを撮っても出自は隠せないという事実は嬉しい。演者の演技もTV的な枠から(恐らく自覚的に)はみ出ている。

福原聡子(蒼井優)の覚醒のシーン、優作(高橋一生)の洋上のシーン、津森(東出昌大)の茫漠たる精神の様、それらは確かに映画であった。

とは言え、それらを除けばドラマスペシャルの様式内の箱庭作品であり、「狂気」(多様な視座での狂気)の掘り下げへの不満が残る。

(評価:★3)

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