[コメント] JFK(1991/米)
アメリカという国家に潜む恐ろしさを描き、アメリカ国民とすべての民主主義社会の住人への警告を発する映画。オリバー・ストーン監督らしい映像・編集が素晴らしく、見入ると意外にあっという間。
やたら「政治だ」「説教臭い」という方向で片付けられがちな ストーン監督だが、彼は紛れも無い映画監督としての実力者。
事件に関わる多数の人物や膨大な情報をあの時間内に難なく見せる才能には舌を巻く。また、この映画は見せる順序が本当に上手い。見事に引き込まれて行く展開だ。下手な推理サスペンス映画なんかまるで相手にならない面白さだ。自分はオズワルドが逮捕されるまでの経過の描き方には本当にゾクゾクというスリルのようなものを感じた。
そしてやはり社会派的メッセージも印象的。中心となる主張は「国家は国民のものだ」という単純明快で極めて重要なもの。エンターテイメント性と社会派メッセージの融合は見事、これぞまさしく社会派映画だろう。
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