[コメント] 江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間(1969/日)
作品が奇怪なのは見りゃわかるがこれを作った人も奇怪だと感じるのがこの映画の凄いところ
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
島に奇形人間を集めれば普通の人が奇形に見える。その疑似体験をさせる為に徹頭徹尾な演出で見ている観客が「俺の方がおかしい?」と思わせる様に仕向けてはいる。ただのめり込むほどリアルなのかと言うとこれがちょい引く場面も多々なので見ている側としての立場が微妙だ。
主人公の視点で見れば「恐怖」「奇怪」かもしれないが第三者の立場では「カルト」って事になる。本当は主人公視点で全編観客に見せたかったはずなのだ。ところが余りに違う世界に行き過ぎた事によって観客は主人公の視点では途中からなくなっている。この作品の面白いところはこの「恐怖」「奇怪」「カルト」という本来交わる事の無い感情が順番にやってくるところだ。
落としどころがカルトなので単なるカルトで括りたくもなるが途中まではマジで「恐怖」。島に渡ってからは「奇怪」。価値観が上映中コロコロと変わる杞憂稀なる映画だ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。