[コメント] 男はつらいよ(1969/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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あんなこと言われたら、そりゃあもう結婚でもなんでもしちゃうよ。
「オマエ100までワシャ99まで、ともにシラミのたかるまでってね、こりゃ。」
最後に聞かせる寅の口上がコレだというのも、ナントモ洒落た演出ではないか。
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名台詞メモ:
■船上での寅とヒロシの会話
ヒロシ「大学も出ていない職工には、さくらさんを嫁にやれないと言うのか。」
寅「おお、あたりめぇよ。文句あんだったら腕で来るか?」
ヒロシ「じゃあ聞くけどな。」
寅「なんでぇ。」
ヒロシ「アンタ、大学出か?もし、仮にアンタに好きな人がいて、その人の兄さんが、お前は大学出じゃないから妹はやれないと言ったらアンタどうする?」
寅「なになにぃ?オレに好きな人がいて、その人に兄さんが?馬鹿野郎、いるわけねぇじゃんかよ、冗談言うないっ。」
ヒロシ「仮にそうだとしたら、いまのオレと同じ気持ちになるはずだと。」
寅「冗談言うなよ。オレがお前と同じ気持ちになってたまるかいっ。馬鹿にすんなこの野郎。」
ヒロシ「なぜだ?」
寅「なぜだ?お前アタマ悪いな、おい。お前とオレとは別な人間なんだぞ。オレがイモくってお前の尻からプッと屁が出るか?どうだ?」
ヒロシ「…。」
寅「ざまあみろいっ。人間はね、理屈なんかじゃ動かねぇんだよ。ええっ?言いたいことがあるんなら言ってみろよ、ばぁか。」
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■ヒロシからサクラへの愛の告白
ヒロシ「僕の部屋から、さくらさんの部屋の窓が見えるんだ。朝、目をさまして見てるとね、 あなたがカーテンを開けてあくびをしたり、布団を片付けたり、日曜日なんか楽しそうに歌をうたったり、冬の夜、本を読みながら泣いてたり。あの工場に来てから三年間、毎朝あなたに会えるのが楽しみで、考えてみれば、それだけが楽しみでこの三年間を…。僕は出て行きますけど、さくらさん、幸せになってください、さようなら。」
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