[コメント] 地獄の黙示録(1979/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
実際の所、「黙示録」って言われて日本人で「ああ、聖書ね」って答えられる人、どの位いるのだろうか?ついでに黙示録の内容知っている人はこれまた少ない。サイマフ氏が知っている事を前提として書かれているが知らない人の方が多いだろう。自分も興味があって読んでいただけなので詳しくはないが知ったかぶりして書かせてもらう。(当然専門家ではないので解釈で間違っている可能性はある)
「黙示録」は聖書で言うと「ヨハネの黙示録」となる。時代順で言うと旧約聖書→キリスト誕生→彼の死と復活の後、キリストの弟子達が書き残した書物、手紙をまとめたのが新約聖書でその項目の一番最後がこれ。ヨハネが「実は神からこういった事をメッセージとして託された」と各協会に送った手紙。(あのヨハネとは違う人が書いている可能性もある)
各教会に宛てた神からの評価、苦言の後に7つの封印という項目が存在する。この内容は当時の狭い世界(ローマ帝国とイスラエル間)に限定された話でしかもヨハネは当時の苦境に陥っていた信者宛に書いた物だろう(普通に考えれば)。ところがキリスト教が巨大になるとその抽象的な表現が時代を超え色々な解釈をされるようになった。(抽象的なのはネットの世界の厨房、オ○ム等の表現といっしょ)
この映画は[最初の構想段階]では各封印の予言をベトナム戦争に当てはめたかったのではないだろうか?以下は自分が考えた推測。
神がヨハネに予言した7つの封印
1 白い馬に乗った男が現れた。冠をかぶり弓を持っていた。勝利の上に勝利を重ねた男。世界の4分の1を制覇する ・・・(ベトナムの歴史と[世界の4分の1制覇]から考えると=フランス)
2 赤い馬が現れた。動物は馬に乗った男に平和を奪い取るための剣を与えた。 ・・・(赤い馬(共産主義)の男が戦いを始める=ソビエト)
3 黒い馬に乗った男が現れた。手には秤を持ち物を天秤に掛けた ・・・(本当は飢饉の意味らしいが・・米仏ソを天秤に掛けた=ベトナム)
4 青白い馬に乗った男が現れた。名前は「死」。黄泉が従者だ。 ・・・(まさに死を予言している。作品の構成上=アメリカ)
5 殉教した信者達が現れる。神は彼らに白衣装を与え「殺された数が満ちるまで」待つように言った ・・・(カーツ大佐の王国の人々。白く塗りたくった身体で殉教する日を待つ)
6 天変地異が起きる。4人の天使達は裁きを行う権利を持つが神の全権代理人が東より現れ「誰が正しき者かわかるように印を付けるので待つように」と言われる。 ・・・(東より現れた者はウィラード。4人の天使は彼の部下[殺すことは出来るが命令を待つ]。裁くのはウィラードだ。王国の人々は彼の来訪を待っていたのだ)
7 7人の天使が現れ神に与えられたラッパを吹く準備を整える。 ・・・(7台のヘリがワーグナーを鳴らしながらやって来たらThe End、世の終わりと始まり)
注・最後の7番目はそうなんじゃないか、という推定
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