[コメント] 疑惑(1982/日)
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何度見ても飽きないね。といっても今回で4回目ぐらいだけど。面白い法廷劇だなぁ。
この映画、法廷での桃井の「不規則発言」が見所だね。「ちょっと〜誰の裁判やってるのよ〜。アタシのじゃないの〜?」「バッカみたい」「アタマ悪いんじゃないの〜?」アサハラでもあんなには大暴れしなかったに違いない。
鹿賀丈司との法廷内での会話も最高だ。「また新しい事思い出しちゃったなぁ」「しゃらくさいわねぇ!」「アンタみたいのをチンコロっていうのよ」「チンコロ?」「刑務所じゃそういうんでしょ。この懲役太郎が!」
柄本明の新聞記者。こいつがイヤでねぇ。正義感丸出しで桃井を追い詰めていくんだね。「人が死んでるんだぞ!」お前何様のつもりやねん。岩下志麻に左遷先から電話してくる粘着体質。最後まで好きになれなかったなぁ。
名古屋章が会社の重役の役で証言台に立ってたね。声が「ドン・ガバチョ」そのもので、細かく震えていて可笑しかったなぁ。あれは緊張している演技だったんだろうか?
岩下志麻と山田五十鈴の掛け合いが良かった。「ちょっとココ税務署?」「騙すも騙されるも、お互い承知の世界なんだよ!それでそっちより泥水飲んでんだ!亭主に聞いてごらん!逃げられちまうよ!」山田五十鈴の芝居良かったなぁ。
音楽に芥川也寸志と毛利蔵人がクレジットされてたね。毛利蔵人はTVアニメ『赤毛のアン』の音楽を担当した人やね。聴いた感じでは、共同作業というより毛利蔵人に音楽は、殆ど任されてたんじゃないかなぁ。管楽器の使い方がそんな感じがしたね。
映画の出来としては平凡だけど、最後まで飽きずに見られたのは、濃厚な「モモイズム」の力が大きいね。
「モモイズム」…けだるい話し方に特徴があり桃井かおりが元祖。烏丸せつこなどの女優を輩出した。現在清水ミチコが一番上手く模倣する事が出来る。
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