[コメント] スプラッシュ(1984/米)
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ステキなメッセージが込められていると思う。
結婚に至る仲むつまじいカップルを見ながら、これが無上の幸せなんだとうらやむ毎日を送る主人公。まるで彼の頭の中には、幸せはこうあるべきだという絵が出来あがっているかのように。
そこに現れたヒトメボレの相手。当然ながら有頂天、アニキもうらやむ位に幸せ垂れ流し。しかし彼女が人魚であった事を知った瞬間、彼はどんなことを考えたのだろう。「コレは俺の頭の中にある幸せの図からは程遠い。不幸になるだけだ」。固定化された幸せがあったからこそ、彼女が受け入れられなかったのだと思う。
でもありがたいアニキの助言で、自分にとっての幸せが何かを知り、ハラハラさせつつも、勇気を出して新しい幸せに飛び込む。見終わった後に思うのは、「幸せのカタチなんてヒトそれぞれ。世間の幸せが自分の幸せとは限らない。そんなものに惑わされているより、自分にとっての幸せの瞬間を見極め、それを掴むことの方が大切」。
ミゼラブル様の意見と同意で、人魚に人間にならせるのではなくて、人間が違うものになるからメッセージになるのだと思う。固定観念から外れた、言ってみればマイノリティな愛のカタチ。現実味があり過ぎてここまで爽やかに描くのはムツカシイかもしれないけど、同性愛に目覚めてしまったヒトの話に当てはめてみたりすると、分かりやすいと思う。
そしてあえて人間が演じることによって、メッセージも等身大になったと言えるのでは。役者さんたちの好演に拍手。それにしてもジョン・キャンディのアニキキャラにやられた。いいかげんに振舞いながらも、あんな要所要所でしめられては・・・もう出てくるだけで、ココロ踊ってしまった。
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