戦闘機が飛ぶ映像を見たときは、これ『ゴジラ』のとそっくりだなあ、どころか、第一作目から技術も演出も何も進歩していないのか？と思ってしまった。しかし、続く映像では、ゴジラが鉄塔に向かって歩いていく。進歩してないんじゃないよ。これは、意図的にやってる。第一作目の再現だ。

そういう目で見ると、有名な人工雷発生装置による攻撃も、形こそ違うが、ゴジラの感電死を狙ったものとして、第一作目の再現に見えた。

そういえば、前半に科学者がガイガーカウンターを新聞記者二人に突きつけるシーンがあったなあ。あれも、第一作目を連想させるぞ……ん？まてよ。

考えてみれば、人間にガイガーカウンターを突きつけるなんて、第一作目以来ではないか。

ビデオ世代で、順不同で見ていたから気付かなかったが、この映画、まだシリーズ四作目である。数だけでいえば、エイリアン・シリーズの、『エイリアン４』にあたるのだ。しかも、『ゴジラの逆襲』『キングコング対ゴジラ』と、徐々に、そして、早くも核の恐怖が忘れられていた。

この映画は、ガイガーカウンターだけでなく、島では核実験の恐怖が語られていた。核の恐怖が復活しているのである。第四作目を作るにあたって、原点回帰を図ったのだ。