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[コメント] ディーバ(1981/仏)

主人公の少年と歌姫のツーショットは、とっても不自然。恋に落ちる二人、となるには、年齢も迫力も存在感も、まるで釣り合いがとれない・・・はずなのに、なぜか納得させられちゃうんだな?
イライザー7

この映画のストーリーには、ぼろぼろ穴がある。で、ストーリーの破綻しているところは、実はすべて原作でも破綻しているところなんだなー。

単なるストーカーである少年に、歌姫がなぜ簡単に心を開くかも納得いかないし、魅力的なワルであるリシャール・ボーランジュの意図もよくわからんし、結局の事件の落とし前のつけかたも、なんなんだよお、って感じだし。

しかしそれらの傷をものともせず、1シーン1シーンに心を注いだ、作り手に拍手。所々にある素敵な情景ったらないね。不似合いな二人の恋も、この美しい映像と音楽の中では、突然説得力が与えられちゃうんだな。

音楽が、その場その場ただ1回のものであるとするならば、その貴重な一瞬を完全に共有できた、というだけで、恋に落ちる理由として十分。美しい風景もそう。どんな不釣り合いな二人でも、そこに一緒にいたら奇跡が起こる場所、というものがあるらしい。(主に、映画の中に、ね。)

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)ルッコラ KADAGIO[*] tredair[*] いくけん[*]

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