[コメント] クーリンチェ少年殺人事件(1991/台湾)
自らの意思に反し夜間学校の闇に吹き溜まった少年たちに、祖国を追われ海峡を渡った大人たちの影が映る。が、その影は、ぴったり重なるわけではない。先が見えないとき大人は過去にすがるが、未来がすべての少年たちは無意識に、そして強引に前へ進もうとする。
懐中電灯をかざしてはみたものの、ほのかな明かりのその先で少女への思いはすれちがう。変えたいのに、何を変えればよいのか分からない。青春の“証し”が闇のなかで増幅され膨張し、少し歪んだだけなのだ。
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