[コメント] スウィート・ヒアアフター(1997/カナダ)
うごめく人間と人間の間に存在する何か
人間は自分の関心や欲望に従って生きていくため、それぞれの関心や欲望がぶつかったとき社会に波紋が起こる。あらゆることの原因はうごめく人間にあり、その意味では劇中の弁護士の言葉どおり「事故」なんてものはないのかもしれない。しかし、それでも人間の行動と人間の行動の間に存在する何かがあり、ときに人間はそれを前に何事も為すすべがなくなる、あの弁護士のように。それをある人は「運命」と呼ぶかもしれないし、ある人は「ハーメルンの笛吹き男」のような物語にそれを仮託するのかもしれない。本作もその何かを描こうとしていた。
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