[コメント] 踊る大捜査線 THE MOVIE(1998/日)
緊張感あふれる話のはずなのに、実際にはそういった「間」や「空気」を見いだせなかった。
おおまかには「おもしろかった」けど、 私が求めているのは細部を反芻したくなるような、想像力を刺激されるような「映画」たる「映画」。
細部というのはその空気やまなざし、光や色、音、心に突き刺さる言葉のようなもの。
想像力を刺激するというのは、物語のその後やそれらが語られる時空間、それぞれのキャラクターの背景のようなもの。
個人的に、この作品にはそれらをあまり見いだせなかった。反芻したくなるような美や台詞も、想像力を刺激されるようなワクワクするような余地も。
けれども、忙しい現代社会がのんびりとした「反芻」や「想像」を否定するのであれば、それはそれでこの作品の在り方はまっとうなのかもしれない。だらだらといらぬ時間を費やすこともなく、さまざまな情報や興奮、感情をテンポよく得ることができ、大きな「充実感」も得ることができる。
それでも、そういったその後の(のんびりとした)余韻も込みで「映画」を見たいと願う奇特な人間もいるのだ、ということを、それなりに主張させてもらいたかったりもする。<暇なだけじゃん、と言われればそれまでなので弱気ではあるが。
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