[コメント] 裏窓(1954/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
どうでもいいことですが、カメラ・ワークのルールは「部屋の外に出ない」というものではないですね。部屋の中でもグレース・ケリーがキッチンの影に隠れたら追いかけません。つまりジェフ(ジェームズ・スチュアート)の視線と一体化してる、ジェフにとっての死角は映さない、ってことですね。ジェフが部屋から出ないので、当然カメラも外には出ませんけど。
例外があって、ジェフ本人を映す視点はどこからでもいい。これは普通に部屋の外にも出てます。いわゆる神の視点であり、そこには存在しないことになっている。登場人物の誰かと視点が重なることも(リサ以外は、たぶん)ない・・・。
この二つのルールに当てはまらないシーンが一つ出てきます。ジェフが寝ている間に、セールスマンが女性と連れ立ってアパートを出るシーンです。しかし、ジェフの後の台詞で、このシーンをジェフが目にしていないことは映画的に確認できるのですが、ジェフがこのシーンを見なかった”意義”もまた失われてしまいました。
見終わって私が感心したのは、このようにカメラ・ワークに手かせ足かせをはめているのにもかかわらず、視覚的に十分楽しめる作品であったことです。今の一般的な映画は、カメラを”ベスト・ポジション”に置くことによって効果を狙うものがほとんどですから。カメラマンの方も凄いのでしょうけれど、それを監督するヒッチコックが凄い人であることは認めます。
でも、ただそれだけ。
65/100(04/10/16記)
※)意味なしコメントすみません。
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