[コメント] 続 夕陽のガンマン 地獄の決斗(1966/伊)
人間には2種類ある。持ってるDVDにこの作品が入っている方が勝ちだ。
イーストウッド、ウォラック、クリーフの競演というだけでも手を叩きたくなるに、その3人全てに華があるなんて映画ファンとしてこれほど喜ばしいことがあるだろうか。そのバランスの妙が素晴らしい。
何気ないシーンに味があるのもこの映画の特徴だろう。心底楽しいイーストウッドとウォラックの駆け引き。それが友情などというものでなく「欲」に絡んだものであるところにこの映画の面白さがある。
さらにクライマックスの死闘。あの究極の焦らし。最高だ。
レオーネはこの映画を作るにあたり、わざわざ渡米してまで南北戦争のことを研究したという。その結果が本当に史実に基づいたものであるのかは分からない。ただ言えることは、彼にとっては戦争ですらも映画を面白くするひとつの道具に過ぎないということだ。
あと蛇足だが、自らの完全版であるイタリア公開版(177分)が「長すぎる」という理由だけで162分のインターナショナル版や148分!のアメリカ公開版を作らねばならなかったレオーネ。現在私たちはインターナショナル版が収録されたDVDでイタリア公開版のカット部分を観ることができるが、その全てがストーリーの展開上も、ニンマリする名シーンという意味でも重要なシーンであることに驚かされる。そう、これはまさにレオーネ自身によるお遊び(カットに対する抗議というよりも「お遊び」というほうがレオーネには似合いそうだ)なのだと思い、さらにニンマリしてしまった。
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