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[コメント] 大怪獣バラン(1958/日)

「あなた方はまだそんな愚にもつかない迷信を信じているんですか!」そうかもしれないけど初対面の村人にそれは失礼でしょ。
ジョー・チップ

まだ「科学」が信じられていた時代だった。                                                       「科学」というのはロケットとか原爆とかの現物ではなく「科学的なものの見方、思考法」のことであって、この場合「何故そのような言い伝えが信じられてきたのか」を追求することが科学的である。だが頭ごなしに迷信を否定してずんずん禁則地に踏み入った結果、本当に「神」をよみがえらせてしまう。                                              後半は怪獣を如何に攻略するかに延々と費やされるが、登場人物全員が怪獣粉砕に一点の疑問を抱かない、というのが怖い。怪獣は倒され迷信は無くなったが、「科学」という別の信仰がとって替わったに過ぎない、「盲信」と言う点では同じなのだ。本当の科学的思考を持っていればバランを死なせずに済んだかもしれない、と暗にこの映画は言っている、とは考え過ぎだろうか?

(評価:★3)

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