[コメント] ミツバチのささやき(1972/スペイン)
ささやきは圧政の象徴。表現の自由を制約された圧政下で育つ多感な少女アナを描いた傑作。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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<<ささやきと圧政について>>
全編通じて人物の会話はささやきで、また物音も小音であったのに対し、銃声とアナを探す声だけは、大きかったように感じた。
この例外を持たせることで、圧政下の民衆の状況がよく伝わってきた。
<<メモ;アナの現実と虚構について>>
アナの虚構の世界への入り口は、フランケンシュタインと、姉と母に姉が死んだと見せかけられたウソの演技によると思う。
そんなアナは、殺害現場に残された血痕を目にし、現実と虚構を漂うかのように野をさまよい、父に教わった毒キノコを見つける。
<<キノコを食べたかどうか?>> とにかく、虚構の世界でフランケンシュタインに出会い、アナは現実の世界から離れた存在となってしまう。
アナの変化は、アナ本人の感受性によるところも大きいが、圧政で表現の自由を制約されたことを触媒として、アナの想像の世界が一層膨らんだためではないか、と感じた。
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