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[コメント] グロリア(1980/米)

アクション映画だけど芸術的で不思議な名作。
Myrath

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







物語の半ばで、

ナンバープレートの有るタクシーで見知らぬ墓場へグロリアとフィル。

フィル 「ここで何するの?パパ達が眠ってるの?」

グロリア「違うけどそのつもりで祈るのよ お墓は違っても魂は同じところに集まるから」

フィル 「よくないことだよ 気味悪いよ」

グロリア「好きに墓石を選んでひざまずいて思ったことを言えばいい」

こんなような変な会話シーンがある。

そして物語の最後辺りで、

3時間半で戻らないときはピッツバーグ駅で待ち合わせることを決める。

ナンバープレートの無いタクシーで見知らぬ墓場へ来たフィル。

フィル 「グロリア 死んだんだね 会いたいよ」(好きな墓石を選んで祈る)。

ナンバープレートの無い葬儀用(?)の黒い車が同じ墓地の同じ場所に停車する。

グロリアが黒い服で降りてくる。

二人とも死んでいるかもしれないことを暗示する演出。

それと、この少し前のシーンでは駅のホームでフィルムが突然左右反転する。フィル少年が右往左往している様にも感じ同時に観ている方も方向が分からなくなる。かなり驚きの演出。駅ホームの表示だけでなく電車のナンバーまで左右反転。これは故意なのか。アクション映画なのに芸術的でまったく不思議な作品。

主演女優ジーナ・ローランズのすごい演技もだがフィル少年役の男の子の演技も素晴らしく、最後の2人の幸せそうな表情が美しく悲しい。

ラストに流れるビル・コンティ(ロッキーでも素晴らしい音楽を担当)の楽曲も素晴らしい。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人) ゑぎ[*]

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