[コメント] 人狼 JIN-ROH(1999/日)
この映画で押井守(一派)不信になったかも。単に趣味が合わないといえばそれまでだが(現に絶賛している方もいるのだし)。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「機関銃をババババババババババババッて撃ったから人が蜂の巣になって死ぬ。」そのさまを細かく、時間をかけて描写することの意味が全く伝わってこなかった。撃ちまくるのは主人公なのだが、彼は「人の皮を被った狼」ってことなので、きっと生い立ちやら何やら、隠された、想像を絶する過去を背負っているのだろう。…しかしそのことが一切明かされないので、見ているこっちは「ポカーン…」「もやもやもや…」状態。そのため、くだんの「見せ場」に、何の悲惨さも緊迫感も恐怖感も感じ取れない。
…安易かもしれないが、やっぱりこう結論付けてみたくなる。「一部の銃マニアのためだけの映像」。さらには、こんなことも考えてしまう。「かなり幼児的な欲求のみに基づいた映像」ではないか、と。
兵器のリアリティや、舞台となる昭和30年代の風物描写にとことんこだわるのはいいのだが、だったら、ノクトビジョンを付けていない人間が、懐中電灯もなしに夜の地下下水道を自由に歩き回れることの不自然さ、いい加減さをどうにかして欲しい。要するに「やりたいことだけやった」「あとは知らん」ってことのように見える。(どうにも幼児的…。)この傾向は『BLOOD:THE LAST VAMPIRE』にも見られるので、一連の押井塾生達がもしかしてみなそうなのか?という想像を禁じえなくなってくるのである。
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