[コメント] 大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス(1967/日)
小学校低学年時、何気なくチャンネルを回していると既に始まっていた一本の映画。少年と大人が山を登っていたシーンだった、と記憶している。これが、本作のもう一人の主人公・英一少年とトップ屋(後にギャオスに食われる)が、怪しく光る山に向かうところだと分かったのは大分後になってからのことだ。
もう当時何をしていたかという記憶も断片的にしか残っていない。しかしこの上に挙げたシーンと、ガメラの背中ではいつくばっている英一少年、新幹線を襲撃するギャオス(新幹線側からの視点ね)、回転作戦、おもちゃを投げつける英一少年、そしてエンディングの歌……という具合に、本作を「観た」という記憶もまた断片的ではあるが、間違い無く脳裏に刻み込まれているのだ。そしてこれからしばらく後に『キングコング対ゴジラ』と『ガメラ対大魔獣ジャイガー』を観てから、荒馬大介は本格的に(?)怪獣少年への道を歩んで行くこととなる。
それから十余年、DVDになった本作を改めて観るに……やはり破天荒なところはいくらでもあるが、決して手を抜いてはいない。回転作戦なんかどう考えても科学的に見れば無茶があるだろうが、子供自体はそんなことに気付かずに真剣になって観ていた。しかもこの場面は劇中でも最も緊迫感溢れる演出で、とにかくハラハラしながら観ていたのを思い出す。そういう映画の存在が許されない、というのなら他の数あまたの映画も否定されてしまうだろう(『アルマゲドン』とか)。
今と昔では映画の観方も変わってしまった。怪獣映画に対するスタンスも同様である。しかし過去にそういった作品に熱中して観ていた自分を、何一つ否定はしない。個人的なコメントになってしまったが、今の自分があるのもこの映画のおかげ……というのはちょっと大袈裟か。まあ思い出の一本です。
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