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[コメント] 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン(1966/日)

子供の頃、難しすぎてよく分からなかった作品なるも、観直して見直しました。実に骨太なドラマになってます。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 『ガメラ』2作目にしてフルカラー作品。特にこの作品はヒューマン・ドラマが主体となり、エゴを剥き出しにした人間の醜さと、そしてそのエゴによりもたらされた災厄を上手く描ききっている。バルゴンの卵をオパールと思って日本に持ち込んだり、バルゴンをおびき寄せることの出来る唯一の武器である5000カラットのダイヤモンドを強奪しようとする人間が出たりして、人間側にも並々ならぬ苦労が偲ばれる。人同士の醜い争いの結果何人かの死人も出るので、後の子供映画化された怪獣映画とは一線を画すハードで骨太なドラマに仕上がっている。

 造形技術は1作目に増して良くなり、人間の形をしていないバルゴンや、それに対し、まるで獣の如き構えで挑むガメラなど、構図も上手い。ガメラの顔はシリーズを通して最も凶悪なので、純粋に怪獣対怪獣の戦いが堪能できる。

 ここでもしガメラが出なくて、人間側の努力でバルゴンと戦う。と言うだけでも充分楽しめる作品となっているので、これは結構お勧め。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)荒馬大介[*] ハム[*] 水那岐[*] ジョー・チップ[*] kiona[*]

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