[コメント] 17歳のカルテ(1999/米)
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あたし、アメリカの田舎の女子高校生。 パパは経済学の教授だし、ママは専業主婦だけど結構インテリ。でもね、ダッサイのよ、二人とも。
なんせ、田舎の町だから同級生もダッサダサ。 ビートニクもヒッピーも少数派よ。 なんて言うの?「自由がナイ」って言うのかしら?息が詰まりそうよ、この町。
アタシ、ホントはフランスに行ってジーン・セバーグみたくなりたいの。 パリでは小説なんか書いちゃって、「若き天才あらわる!」なんて騒がれたりして。
親の言いなりで大学行く、なんてカッチョ悪悪ぅ〜い。 恋愛だってお手の物よ。年上の教授と「これっきりよ。一度ダケよ」なんつって、カンタンに寝ちゃうもんね。お手軽でいて勲章になる処女の捨て方でじゃナイかしらぁ?コレって。
でもね、とんでもないことにこのアタシが精神病院に入れられちゃったのよ。 トコロが入ってみたら、患者はホンモノのプッツンがいたりして、も〜〜ビックリー!
以上、イタコの口寄せ(原作者の霊がワシに下りてきて語ったよ)←ワシ自身が病院行き決定か!?
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冗談はさておき、ウィノナ・ライダーのジーン・セバーグへのリスペクトが感じられ(ワンピースが『勝手にしやがれ』のクライマックスにジーン・セバーグが着ていたのと似たデザインだったりするが、コチラはダサダサ。本家はディオールなんだから仕方ないけど)ながらも「めっちゃダサイ」「体に合ってない」「基本的にセンスがない」服の着こなしが笑える(多分、その辺がアメリカの地方都市の「外れモノ」の限界を示す演出なんだろうけど←この限界がなければ、ホントにさっさと才能を開花させてパリに行っちゃう。精神病院ではナク)
一方、ソレに比べてアンジェリーナ・ジョリーの清々しいまでの男らしさ&色っぽさ。憧れてちゃうわ。 いい女だ!
お話はウィノナ・ライダー側から一方的に語られているので、多少の不満も残る(おい、そのオチかいぃっ!?って)が、まあ、子供が体験した話なんだし。 「先に精神病院出たモンの勝ち」っつーか、「人生の勝者側からの一方的な語り」なので、イラツク部分もあるが、「若い女が語ったこと」だし、笑って許してやる(=中年の許容力←多分、ワシが17歳の時にコレ見てたら怒り狂って、しばらく暴れていると思うが)
ナルシスティックで一方的、ワガママで世間知らず。人の情けも知らずに自分勝手。 ソレが若者。
笑って許そう。
ワガママ勘違いお嬢さんが親の庇護から離れて精神病院に入り、多少、世間を見知ったっつーお話。 やはり、人間18前後には親元を離れた方が本人のためという教訓映画(ホントか!?)
映画中のウーピー・ゴールドバーグのセリフはマサに、ワシが主人公に言いたかったセリフ。 オカゲでスッキリと気持ちよく映画が観られた。
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