[コメント] 男と女(1966/仏)
説明的台詞を極力排除し、映像と音楽の力で恋愛を語った素敵な映画。そこにある男と女の空間の表現が絶妙で美しい。とにかく美しい絵葉書を何枚も何枚もめくり続けているかのような感覚になった。(2005.6.12.)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
共にパートナーを失った男と女。しかし、この映画ではその傷ついた内面を描写しているかというと、そうではない。描かれているのは、男女が恋愛するときにある何ともいえない絶妙な雰囲気。ふたりの間にある空気が伝わってくる映画で、それをカラー、モノクロ、セピアの三種の映像やフランシス・レイのボサノバ調の音楽が盛り上げる。ストーリーよりも映像イメージが鮮烈な、究極のお洒落恋愛映画である。
また僕はラストシーンでの会話がすごく粋だなと感じた。レストランにて「何か注文しないと悪いみたいね」という女に対し、男は「じゃあ、“部屋”を頼む」と言う。この映画が最終的にハッピーエンドに帰結する瞬間を、こんなセンスのある台詞で表したことに魅力を感じた。ちょっと使ってみたい台詞でもある。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (4 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。