[コメント] ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000/英=独=米=オランダ=デンマーク)
当時の彼女に無理矢理誘われて何年か振りに映画館に足を運んだ、映画熱再燃のきっかけとなった記念すべき作品の一つだが、何故、これだったのだろうと今思うと不思議でならない。
要は主演ビョークに釣られたということなのだろうか?そういう人はやはりたくさんいるのだろうか。
だとすると、この映画は、通りすがりのクラスメイトを手招きしてわざわざ呼んで、その耳元で「お前のこと大嫌いだよ、死んでしまえ」って、云ってるようなもんだな。
冷徹なら冷徹で結構、怒るなら怒って結構だが、心の準備の出来てない客層まで呼び込んで於いて、そういう遣り方は反則だろう。営利売名主義と度の過ぎた作家主義との二束の草鞋は俺は好かない。
ラストシーンの是非を問うているのでは無いし、普段の言動をとやかく云っているわけでもない。他の作品のことは知らない。要は誘い水の出し方だ。宣伝の仕方だ。ビョークのミュージカルと云って、これは少し酷い。
表現者には最低限のマナーというものがある。木目調の喫茶店でヘヴィメタを聞かせたり、ヘヴィメタのライブ会場で「神田川」を弾き語りはしないだろう。
このおっさんは、大した頭を持っているのかも知れないが、もう少し、自分が無視されることにも慣れた方がいい、とそう思った。
今年公開された新作『ドッグヴィル』はニコール・キッドマン主演で、全然、問題が無い。ジャンルを越えたセンセーショーンを巻き起こすことは無く、映画ファン以外は全然観ないからだ。全て責任は選んだ観客に帰するから、キッドマンがズタズタに引き裂かれて輪姦されてデビルマンのラストみたくされたとしても全然問題がない。
そうだ、そうあるべきだ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (4 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。