[コメント] ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000/英=独=米=オランダ=デンマーク)
この作品を肯定すると自分自身のアイデンティティーが崩壊する。セルマに感情移入は出来る。だがそれは主観的で一人称的な創り方に騙されただけにすぎない。欠陥品とはこの作品の事を言う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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カンヌ映画祭で最高賞を獲得した作品です。この映画は取分け技術面に限っては下手と言うわけではありません。下手どころか最初から最後まで主役のセルマに同調できる創りです。
ですがセルマ(ビョーク)には同調できても、子供から見た目線が全く描かれていないので、作品全体を通して見た場合に何かが欠落した作品と言わざるをえません。子供の状況を描かないで母の気持ちばかりを前面に押し出す手法は創り物として欠陥品なのです。それも「母と子」をテーマにした作品で子供の感情を描かないとはナンセンスです。声を大にして言いたい!
「主役の母親の思いこみ(思考)だけを描くのは卑怯だ!子供の立場も描け!冤罪での死刑執行で終わらせる映画を絶対に許してはならない!冤罪をお涙頂戴映画にすり返るな!」
この作品を肯定してしまうと自分自身のアイデンティティーが崩壊してしまいます。何故ならば・・・、”命は何よりも尊いもの、母が子を思うように、子供にとっても母は何よりもかけがえの無いもの”・・・だと、心底思うからです。
親を亡くした子供の気持ちはどうしてくれるのですか?親を亡くしている僕は、どこに感情の行き場を持っていけば良いのですか?僕はもう二度とこの監督の作品は観ません。余談ですが、アーチストとしてのビョークの歌声の素晴らしさを発見できた事だけが救いです。
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