[コメント] 夕陽のギャングたち(1971/伊)
ジェームズ・コバーンがかっこよすぎて泣けた。かっこよすぎて泣く、なんていう感想が有り得るものなんだな。しかしホントに大袈裟じゃなく、それぐらいかっこいい。
大金を手に入れることにしか興味がないロッド・スタイガーが、コバーンにそそのかされて革命運動に加わってしまう。同じ価値観で結ばれているわけではないのにお互いを必要とし合っている、この微妙な関係性の面白さ。2人のあいだに生まれる友情のようなものを美しく描いて、とても感動的だ。
セルジオ・レオーネの演出は、肝心の場面になると台詞を極限まで抑えて、役者の表情だけを執拗に見せる。確かに、それだけで充分感情が読み取れてしまうのだから凄い。ただ濃い顔の役者がたくさん出てくるだけでも楽しいが、彼らの表情の豊かさが何より素晴らしい。
女がほとんど出てこない男臭い映画なのに、ここで描かれている繊細な情感には、並の恋愛映画よりも遥かにドキドキさせられるものがある。
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