[コメント] 雁の寺(1962/日)
戦前の禅寺を舞台に、さまざまな情念が湧き出る。
この切り口の鋭さ。やはり川島はただものではない。
禅寺という、きわめて禁欲的なイメージと、 そこで展開される、きわめてエロチックな主題。
女性の魔物性を見事に表現する若尾、 三島雅夫の化け物ぶり、 変人ぶりを示す僧侶たち。
臭いや、視覚など、さまざまなもので、主人公の少年をとりまく 圧迫感が表現されるあたり、演出のすばらしさを堪能した。
テーマ自体は、別に特別なものではない。だからかえって古典として 親しまれるべきものを感じる。 余計な解説は不要。
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