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[コメント] ロック・ユー!(2001/米)

「俺は騎士だ」と胸をはって貫く姿勢がなによりもかっこよいのだ。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まるで往年の日本の時代劇のような、クサいストーリーだとは思う。それでも、グラッときたのは、ウィリアムがロンドンの試合で、騎士の身分を偽ったことがばれて捕まったときだ。

「騎士でない者は試合に出場できない」と入場を断られ、それで引き返せば助かったかもしれないのに、あえて試合を放棄することはできない、と自ら捕まる道を選ぶ。

この単純なシーンになぜ、これほど私は心を動かされたのか。それはウィリアムが望んだものは、単なる「身分」としての「騎士」ではなく、彼が心に描く理想像としての生き方、まさに「騎士道」であることを強く感じさせたからだ。

すでにいくつかの大会で優勝し、世間一般に十分、「騎士」として通用するようになる、ということがウィリアムの目指したものではない。自分が歩むべき道としての「騎士道」を貫くことが、彼の求めたものでなかったか。

この姿勢が鮮明だからこそ、さらし者にされた彼を守るために仲間たちが取り囲むことや、エドワード王子が強引にサーの爵位を授けることも、すかっと喝采をあげることができる。

また、「黒太子」として有名なエドワード王子や、ポワティエの戦い、「カンタベリー物語」のチョーサーなど、実在した人物などが、程よく登場するのも、なんだか日本の時代劇を見ているみたいで、楽しかった。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)けにろん[*] りかちゅ[*] してんちょ

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