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[コメント] アザーズ(2001/米=仏=スペイン)

映画館を出ていく人々はみな既に別の話題を話していた・・・。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ええい。[review]がみんな赤くて開くのが面倒だわい。

 キッドマンが美人なのは認めるとしても,少し過剰なオロオロ演技を「光と陰の美」に導いたのは明らかにアメナバール監督だ。レンブラントヒッチコックという二つの血脈を感じる。

 しかし全体としては或る意味トホホな映画だ。ぼくはこの映画を「例の映画」同様読み切れなかったので,本来は「Oh, I see!」となる筈だが,実際は「おい其処に落ちるかよ」だった。

 ぼくの浅はかな「深読み」の脳味噌公開。 (月)子供は明らかに嘘をついている,という演出が気になる。この子の嘘はホントになるが,そのパターンが問題だ。子供の言ってた事は本当だった!か,それとも子供は嘘をついていたが本当になった!か・・・。 (火)使用人の明らかな怪しさは,この家族の怪しさとどう結びつくのか。別々のネタを仕込むのか,それとも一元的に解決させるのか。使用人が「館に暮らしていた」という時期が問題だな・・・。 (水)銃を手に取るときの表情から,「あの日」にキッドマンがぶっぱなしたのは間違いないが,誰にだろうな・・・。 (木)屍体の写真に子供が描いた連中が写ってないのは上手い焦らし方だ。まだ筋が絞れないな・・・。 (金)旦那のこの中途半端さはなんだ? こいつを深読みするのは気が散るからほっておこう。 (土)あれ? ベッドの下にわざとらしく写真なんか仕込んじゃって,墓も自分たちのなの? ホントに死んでたら怒るぞ。

 ぼくの誤算は子供の描いたキャラクターに余り関心を持たなかった事です。もう少し思いを巡らしていれば,こいつらが生きてたのか!とカタルシスを感じられたかも知れません。

 映画を観終わって改めて確認したいことや,考え込んでしまうことは何もありません。他の客もみんな「ふう。・・・さて,と」という感じでした。この点で「例の映画」には到底及ばないと思います。

(評価:★3)

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