[コメント] 鬼が来た!(2000/中国)
映画を見終った人むけのレビューです。
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アンタは犯罪者(加害者)の孫なんだよ!
と、脳天を棒で殴られ頭を真っ白にさせられた感じと言おうか・・・。 ラストの首だけになったマーの笑いが、救いではなく、アンタ今まで なぁんも考えてこなかったでしょ? という皮肉にしか思えなかった。 日本人として不愉快なのではなく、この繁栄も、多少金がある国に なったことも、全てあの歴史の延長であって、自分の今の生活を切り離して 考えちゃダメなんだよという強迫観念、いたたまれない気持ち。
しかし、
謝ればいいんでしょーか? 開きなおればいいんでしょーか? これからのことを考えるって、何を考えればいいんでしょーか? どうやって反論すればいいんでしょーか? 勇気もないし言葉も 持ち合わせてません。それほど日中関係の歴史も知りません。 中国人は、やっぱり恨んでるのかなぁ、と思ったり。 南京大虐殺で、20万人殺したなんて本当かなぁ、と疑ったり。
結局、私は、朝日新聞に洗脳されてる偽善者なんだな、と思うしか ありませんでした。
でも、自分を棚にあげますが、なんでこんなに絶賛されてるんだろう? 日本人として、ただただイタイ映画だと思うんですけど・・・。
(追記)...........................................................
時間が経つにつれなんだか悔しさが募ります。 妥当な言葉も見つからず、失語症にさせられた気分です。 コメンテータとして登録した限りは、映画に対し、少しは拮抗するくらいの 文章を書きたかったのですが、オロオロするばかり。 しかも監督は38歳で、この映画を撮ったんですよね。戦争を知らない 戦後生まれでも、あたかも戦時下のような映像、脚本を生み出せる事実に 感服しました。人間の想像(創造)力は、まだまだ奥底がしれない。 映画は総合芸術だよな、と改めて思うのでした。 この映画を評すれば、黒澤〈生命力〉とキューブリック〈狂気〉と エミール・クストリッツア〈軽妙洒脱〉が、天から降りてきたよう…。 おいおい、まだ死んでない人いるって。(←自分突っ込み)
※芸術とエンターテイメントは、本来は相反する物ではなく、 芸術の要素の一つであるはずなのに(その逆でもよい)、最近のインテリ 映画人が、排除した、あるいは二項対立の図式を作ってしまったことは、 映画をつまらなくしている気がしてなりません。 では芸術とはなんぞや? と問われれば、見た後、何かを考えさせられる もの、という定義しか思いつきません。 つまり主観の問題に帰着してしまうのですが・・・。
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