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[コメント] 少林サッカー(2001/香港)

「やり過ぎにもほどがナイ」という魂で突き進む、ベタベタな香港映画。
HW

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「やり過ぎ」と(日本では)評された『グリーン・デスティニー』(2000年)、その監督アン・リーが「かなわない」「やり過ぎ」と言った、ワイヤー&CGアクションの原点的作品『風雲 ストームライダーズ』(98年)。この映画も、また随分と「やり過ぎ」の領域へと突き進んだ映画だ。

前半が最高。「少林拳さえ習得していれば・・・」のシーンや饅頭屋ミュージカルは最高にウケた。そして、これらのシーンが終盤へと見事に活かされている所も大変評価したい。だが、興奮のMAXは屋上でのジョン・ウーのパロディ。以降も大いに笑ったし、出来は良かったが、アクション面ではなく、ストーリー面で物足りなかった。

非少林拳の印象薄い新メンバー達にはもう少し工夫が欲しかったし、決勝戦の展開もちょっと平凡。「柔は剛を制す」で彼女の出番なのは良いのだが、彼女が登場するや否や二人だけの力で圧勝してしまうのはあまりに呆気ない。少林拳ではドーピングに勝てないなんて寂しいじゃないか。良い味出してたキャラが怪我で退場して帰らずじまいなのも残念。気孔治療で回復とか無茶でもいいから、彼ら全員の雄姿が導く勝利を見せて欲しかった。まぁ、「火星に帰れ、地球は危険だ」とかはかなりウケたが・・・。(あの頭はどこか『コーンヘッド』を彷彿とさせます)

圧倒的絶賛の中に失礼ながら言わせてもらうと、この映画は「感動」「超傑作」などと評されるより、「面白い!」「良かった!」というレベルで評価されて欲しかった映画だと思う。面白い!でも、いかにも香港なパロディに溢れた痛快な馬鹿映画を見たつもりが、こんな絶賛の嵐に衝突して、なんだかちょっと居心地が悪いです。非常に良かったけど、そこまで感動するかなぁ・・・?というのが正直な気持ちです。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (7 人)ダリア[*] ことは[*] 埴猪口[*] ゼロゼロUFO[*] Osuone.B.Gloss[*] アルシュ[*] よだか

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