[コメント] I am Sam アイ・アム・サム(2001/米)
やさしい映画。それでも、甘さはちょっとだけ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ある評論家が言っていたのだが「この映画には悪人が出てこない。ゆえにいい意味でどこにも観客が味方出来ない。」
確かにその通り。一見、悪そうな"母親"やルーシーをサムの手から奪ってしまうことになる弁護士(個人的に好きなリチャード・シフ。最後まで彼だと気づかなかった)。人間味の出てくるミシェル・ファイファー、サムに嫉妬とまでは言わなくても劣情を抱くローラ・ダーン。気のいい隣人ダイアン・ウィーストもその一人だ。
彼らの誰一人としてサムとルーシーのことを考えている。少なくともルーシーの将来を考えている。それでも本人たちと世間の意向は異なってしまう。だから観客はそれぞれの人物に感情移入し、考える。どれが結果的にいい選択なのか?
そこであのラストである。どういう結果であるかをわかりやすく提示せずに推論させる。私が思うにルーシー自身はサムとは暮らす事は出来なくなった事だろう。しかし、少し離れたところで見守る事によってそこに幸せを見出した、サムとルーシー。そこにそっとながれるビートルズ・ナンバー。笑顔で見守る弁護士、里親、友達。
今の世の中が助ける事のできるみんなにとっての幸せの一番近いところのような気がした。
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