[コメント] 戦場のピアニスト(2002/英=独=仏=ポーランド)
理不尽な差別と有無を言わさぬ暴力から逃げ回り、身を潜め、隠れ続けることだって立派な抵抗である。ピアニストは居場所を奪われ、横暴に脅え、惨状に絶句し、ボロボロになりながらも本能のままに自由を求め続けた。可能性ではなく継続に意味があるのが抵抗なのだ。
自由を求めて果敢に敵に挑み、誇りを持って命を投げ出す行為と同じように、ドブネズミのように逃げ惑うシュピルマン(エイドリアン・ブロディ)の行動もまた勇気ある尊い行為なのだ。何故なら、自由を求める意思に軽重などあるはずがないのだから。ポランスキーは、そう言っているのだ。
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