[コメント] 猟奇的な彼女(2001/韓国)
映画を見終った人むけのレビューです。
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出会ってうまく(?)いくまでは偶然と運命が寄り添っていて、彼女はただ待ったり呼んだりすれば良かった。でも、彼女が一度キョヌを探して追いかけた時、それまで登場しなかった「すれ違い」が起き、その後もキョヌが彼女の乗った電車に一歩のところで乗り遅れたりして、偶然は会えないほうへ傾く。
彼女が書いたシナリオによる劇中劇、これいるの? って思ってたけど、シナリオで必ず出てくる「未来」に対してラストでも「未来」って言葉が出てきたときに、なるほど必要だったのだと思った。
「彼女」役のチョン・ジヒョンはもちろん要。でも、キョヌ役のチャン・テヒョンの良さがなくちゃ成り立ってないはず。ちょっと気の弱いフツウの男の子をコミカルに演じ好感度バツグン。フツウの男の子が「彼女」にとってはスペシャルになってゆく過程を見た気がする。
特に印象に残ったところの箇条書き。
・彼女と付き合う上での注意点を彼女のお見合い相手に話して聞かせたところ。まずはこれで泣く。
・彼女がキョヌを追いかけてたときの駅の事務室での彼女の振る舞い(マイクにキョヌ〜)と、モニターに写るキョヌが彼女の声に気付いてこちらにふりむく映像。
・丘の上での独白。目に見えるのに声は届かないところにいるキョヌへの謝罪。
・「彼女の傷は癒されたのでしょうか? だとしたら、僕はもう彼女のそばにいる必要はないのかも…。」
・彼女の手紙の内容。死んだ木と同じ木を探してきて植えたキョヌ。
・おばさんの紹介したかった人っていうのは実は彼女だったという「運命」(最初のほうでそう思ってた人も多いと思う)。手をつないでたシーンがいい!
・ラスト、制服姿で学生証で通り過ぎる二人。
・完璧にプラトニックだったのも良かったのかも。
蛇足ですが、映画の中でもわかるように、韓国の人が目上の人と一緒にお酒を飲むとき絶対に真正面で飲まないのとか、目上の人に握手するときに右腕に左手を添える仕草、好きなのです。
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