[コメント] 阿修羅のごとく(2003/日)
秀作TVドラマに匹敵する映画。25年前の日本は、僕にとってほんのちょっと前だと思っていたが、昭和という時代を痛烈に描き切った見事な描写力、現代との乖離をひしひしと感じさせる時代性を持った秀作となった。とにかく、よき昭和の小道具類が見事。
八千草の母親役を中心に据えたのが成功。例の公園シーンでの倒れる前の微笑、絶妙、絶品であった。他の出演者も均等に演技させており、好感がもてた。みんな素晴らしい演技で好演。桃井かおりの演技っぽい演技って、初めてみたような気がするね。結構うまいよ。中村獅童もいいね。光ってた。
TVドラマからは、長女の加藤治子がナレーターに。次女の八千草薫が母親に。 向田ドラマに必須の小林薫が次女の夫に、と。向田ドラマへの愛着、敬愛が伝わる。
自然と比較ばっかりしていた僕だったが、不覚にもこのドラマのゆったりとした流れにはまり、途中からは号泣でございました。
僕の人生も映画の中の時代では、まさに20代だったんです。まだ所帯を持ち始めた時で、自分への回帰も映像を通して行ってしまい、ダブった貴重な時間でございました。いやはや、当然ながら、時間は取り戻せないもんですね。
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