[コメント] バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985/米)
社交的空想映画の頂点。
タイムマシン、という空想の産物の中でも王様級のものを使っていながら、ちょっと昔に戻るという身近な発想が、史上初というわけではないにしても、なかなかに新鮮だった。ストーリーの本筋はきちんと進行していきながらも、突飛な設定から思いつき得るさまざまな「いたずら」をふんだんに盛り込み、きれいに並べているところも実に見事だ。その上、肩肘張らないさらりとした仕上がりになっているのだから、あまりの感動に目眩を覚える。
(タイムマシンと言えば)漫画・「ドラえもん」の、突然机の引出しから現れるという、極めて日本的なリアリティも悪くないけど、青白き炎のわだちを残して虚空に消えていくスーパーカー(デロリアン)、という場面のかっこよさには、ため息が出てしまう。
空想映画は「わからない奴にはわからなくていい」といった非社交的な排他性を持ちがちだが、これは作り手の楽しんでる姿勢が素直に伝わってくる、万人に開かれた空想映画=エンターテイメントの頂点である。
90/100(01/09/30記)
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