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[コメント] バイオハザード(2002/英=独=米)

きっちり5点満点をつける理由は→
ちえぞう

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ゲームの映画化というと、ゲームのファンもゲームを知らない人も楽しめるのが基本的な必須事項。しかし、ゲームの映画化と言うと『ストリートファイター』を「原作に忠実に」製作してコスプレ大会映画になったり、『スーパーマリオ』ではキャラを流用しただけでゲームと全然関係ない暗ーい内容になったり…という苦い過去が多い。しかも、ゲームの映画化=ゲームを知らない人はもちろん、ファンも楽しめないものというのも巷間で浸透している。

しかし!これはめっちゃ楽しかったです。

まずゲームの映画化に於いて、原作のファンしかついて行けないような要素を排除したのは重要である。「●●の映画化だから」は観客が見に来る動機になっても、スクリーンを夢中で見る動機にはならない。今までのゲームの映画化が色々と失敗していたのは、ここを甘く見ていたからなんじゃないかと私は思っている。ファンが見に来て、そこに彼らの好きなキャラクターが登場すれば満足されるんじゃないか…とか思われて作られていたんじゃないだろうか。 映画について素人の私がここまで邪推するほど、この映画は有名なゲームのネームバリューに頼る事なく幅広い客層が楽しめるものだった。 まぁ要は予備知識がまったくいらないということでしょうか。

そして、ゲームのファンの私が感動したのは、ゲームと同じ恐怖が味わえたからである。今にもバーン!と何か出てきそうな微妙な音響と、案の定突然登場するモンスター。先を見たくないけど、進んで行く矛盾。襲い来る敵と脱出劇。 もうこのゲームは6年もプレイしていて慣れたけど、初めて触れた時にどんな風に怖かったか、思い出す間もなく「感じ取った」のだった。この恐怖は、ゲームで感じるそれと同じです。ゲームも音が大きな役目を持っていた。

そんな意味で、ゲームを知らない人も楽しめる、非常に原作に忠実な映画化なのである。

ゲームとの比較ばかりだとアレなので、映画本編の感想なども述べてみよう。 主人公が何者なのか徐々に分かって行く構成は、シンプルに次の展開を楽しみにさせる。映像もクールでカッコイイ。最近『キャッツ&ドッグス』『スパイキッズ2』などCGバリバリの映画ばかり見ていたせいか、ゾンビ犬以外あまりCGに頼っていないクリーチャーばかりなのも好感が持てた。音の演出が見事だが、ホラーでは音はとても重要な要素である(例えばビジュアルで勝負するとただもうグロいだけ=ホラーじゃなくてスプラッタ…でしょう)。死角からそっと忍び寄って脅かすのは使い古されているけど王道なのが否めない。 あとミラのマーシャルアーツが一番楽しみだったけど、思ったより少なかった。相変わらずキュートなのでその埋め合わせになりましたけど(何故か)。

でも、この映画で一番衝撃だったのはゾンビでもリッカーでもなく、ミラの布2枚姿だった…。

(評価:★5)

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