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[コメント] GO(2001/日)

突然、うちのお兄様(40)が「彼女できた。北朝鮮のリーさん(17)です。」なんて言ったらうちのオヤジ(65)はビビってひっくり返るだろーね。ま、オレ(35)もビビる。  (17)とは羨ましい ←違う
ピロちゃんきゅ〜

スケールは小さいですが、差別問題(笑)はこんなのもあります。私の肉親でこんな経験を持つ兄がいます(爆)。

彼は親の薦めで東京小平にある青○県民学生寮という所に上京してすぐ入寮しました。その寮は、津軽独特の雰囲気を未だ持っていた寮で、恐い先輩たちが「この寮のながでだっきゃ、津軽弁以外使えばまいねや」とか「なに、かっこつけじゅんずや。なだぢ、青森だべや」と、津軽人の誇りを捨てちゃならん!と力説しているようなプチ津軽な場所でした。

津軽出身者の共通する悩みは当然、”なまり”です。早く”なまり”を直したい。東京弁(?)を習得して(なるべく津軽出身を隠して)大学でも知り合いを増やしたい。1年生の全員がそう思っている中、先輩達の前では津軽弁をしゃべらなくてはならず、しかし、同期の連中とはあらたまって東京弁(?)を使うのも照れくさく、ますます津軽弁で済ます状況にありました(例えば、アメリカに留学したのにステイした先が日本人の家で、日本語ばっかり使ってたら英語を覚えれなかった(らぬき)ような状況です)。わいは、腹へったじゃ…(←心の中は当然津軽弁)と、魚屋で「すんません、”すずこ(筋子)”下さい。」と言ったら大笑いされたとか、ジュースをこぼして「あぁ、何、まかしてるんだよ(←津軽弁的丁寧語。標準は”まがす”。”こぼす”の意)」と言うと、「はぁ?」とか言われる始末です。言葉の壁は案外、高かったのです。

そんな兄も数ヶ月すると、東京弁(?)にも慣れ、知り合いが増え、しかも軽音楽部というけっこう軽めな中にいると、「青森出身」というだけで仲間からは、「ロックと青森ってのが既にダメ出し」「青森=北国=寒い=演歌のイメージ」「青森のヤツにロックを語られるとバカにされた気がする」と、こんな中傷と戦う毎日を送ったのでした。

それなのに、あぁ、それなのに。

夏休みで帰省すると、なんと「東京さ行って、まんず変わったじゃ(←確かに髪が!と俺も思ったが…)」「わいは、あがぬげで、ろぉ(←どこがやん!と思いましたが…)」とか「まんず、なまいぎだじゃ」と、なぜか、「東京に行った」行為自体が地元を捨てて都会に走る若者たちに物申す的な差別を受けたのです(特に自動車教習所の教官に)。かなり憤りを感じた兄は、ますます地元への愛を捨てるはめに。なのに青森出身というレッテルは変わらない。ふっきるように音楽に没頭する兄。しかし。寮に戻ると恐い先輩が「門限ば、なして守らねんずや!」と怒ったりして現実に引き戻されたりします。そして、兄はついに先輩達に切れ、メタメタに津軽の伝統を壊すだけ壊して寮を後にしました。ウワサでは、その後の寮は閉鎖的な所も津軽らしさも消え、普通の学生寮になったとか…。

要領のいい弟は両親に甘えるように「寮はいやだ〜いやだ〜、おにいちゃんと一緒に住むからアパートにさせてよ〜」とダークに微笑んだらしい(かなり実話)。もっとも、いまや、青森出身だから、みたいな壁は感じませんが、音楽でいくらがんばっても日本人である、というマイノリティーさは、これまた大きい壁でして…。そのうち、「いくら頑張って神になろうとしたって所詮、俺は人間だしな〜」と悩む人類が現れるんだろうか?余談ですが。

しかし、今では青森自体も開かれた地方都市になり、言葉の壁も減り、ずいぶんと意識も変わって来たようです。はるか昔の出稼ぎで青森から東京に出てきてた世代が在京青森人の1世だとしたら、自分らはたぶん3世ぐらい。今の学生はたぶん4世ぐらい。かなり障害が無い。っつうか、当然だけど。まぁ、そんな訳で、在日の問題なんざ、「あいつに嫌われちまったー」って問題に比べたらホントどんでもいい。だから「恋愛映画」なんでしょ?そう本人は思っても、周りがイマイチ意識しつづけるので、困ったなぁって所ですかね。そのうち、人種がなくなるさ(たぶん80世紀ぐらい、もっとも人類がなくなるかもしれんが)。

でも、自分は日本人の女の子が好き(自滅)。あんず〜

************ 2002/10/15 コメント変更に対してのレビュー *************

「ヤツの血は汚い」という差別発言の真意が伝わりづらかった、というか、伝えられなかった自分の文章力に問題があったわけで、表面の差別発言のみで過敏に反応された方もいた事だし、変えるか!と。で、その為に再見してみたところ、映画館で見た時よりも、なんと楽しい。5点にランクアップを決意。ま、じじいだからかもしれん。こんな事もあるさ。

ということで、書き直す前のワタシのコメント及びレビューの真意の翻訳を載せようか。とも思ったが、1回集中して大作を練ったレビューを同じテンションで書き直すのってムリ。リメイクがイマイチになるのってこーゆー事だと思うわ。というわけで、表コメントだけ変えて、あとは蛇足をつけました。すみません。

ま、この映画で差別を語るのも何だかなぁ。っつーわけで、「在日」ごときが差別問題なのか?という俺の意識が問題なのかもしれないが、だいいち、人種に対する差別って、って、何だかなぁ。ま、差別を語るのは差別を問題としている映画で語ります。よって、ここは保留。スマン。落ち汚し。

(評価:★5)

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