[コメント] 武士の一分(2006/日)
どっちかというと退行現象でしょうか。現代劇やってください。
今回も泣かされましたよ。気持ち良く泣かせてもらって文句言うのもナンですが・・。
さすがに3作目はちょっと毛色が変わってきたけど、ワンパターンを避けた代わりに中身が薄くなったような・・。東北の美しい自然を見せる引きの画がほとんど無かったのも残念。
テンポが良い分、話が端折られて、盲目になってからあっという間に剣術がうまくなるし、夫婦の絆と言いつつ、妻側の心情描写はほとんど無しで家を出てからはラストシーンのサプライズのために出番なし。
そもそも身分差別な階級社会が前提の上に、女は男を立てて耐え忍ぶばかり。それが時代劇と言えばミもフタも無いが、不愉快なことこの上ない。「メシ炊き女」とか言ってるし。
人情の機微を細やかに綴るというよりは、時代設定にあぐらをかいてお決まりのテーゼが繰り出されているだけのいかがわしさを感じるのだ。閉塞感・危機感を募らせているこの現代に、金太郎飴みたいな映画撮ってていいのか?って思いました。映画会社は藤沢周平&山田洋次で金脈掘り当てたかもしれんけど、3作も観ればお腹いっぱいなのでもうけっこうです。
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