[コメント] かくも長き不在(1960/仏)
希望と絶望、過去と現在を行ったり来たりで胸が張り裂けそうになる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
過去に置いて来たものを取り戻す為には現在を犠牲にすることをも厭わない女性と、
過去を(無意識ながらも)恐れ、現在の全く白紙な状況に生きる男性。
彼女は決して「私はあなたの妻よ」とは言わない。
自信がないのか、彼が思い出してくれるのを待っているのか。
彼にとって、消えた記憶は、消したい記憶だった。
女が男に記憶を取り戻すために努力すればするほど、
その消したい記憶がよみがえってくる皮肉。
戦争で傷ついた人のその深さを何よりも雄弁に物語る、あのラスト・シーン。
アリダ・ヴァリ、一世一代の名演。
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