[コメント] SCOOP!(2016/日)
核となるべき福山の「無粋なやさぐれ感」が芝居っぽく類型的で、からむ二階堂のキャラも上滑り。後半、怒涛の展開と裏キャラたちで懸命に巻き返すも、すでに手遅れ。「憎み切れないろくでなし」は簡単なようで、役者の素のイメージに左右されるので難しいのです。
1985年の「盗写 1/250秒」というTV映画が原作だという。誰が都城静役だったのか調べてみると、なるほど原田芳雄だ。相手役は斉藤慶子(当時24歳、可愛かった!)。やはり、あの“昭和”。断然、こっちのほが説得力のある配役です。
「無粋なやさぐれ感」を自然に演じるためには、役者本人が普段から醸し出しているイメージが重要なのです。じゃあ、今なら誰が適役なのかと40歳代後半の男優の顔を思い出してみても、全然浮かばない。原田芳雄も萩原健一も松田優作も哀川翔も、いなくなって久しい平成の日本映画界なのです。
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