[コメント] トロン ＬＥＧＡＣＹ(2010/米)
想像していた電脳社会が実現しつつある現代、トロンの世界に敢えて今のＣＧで挑むという事で期待していたのだが、提示されたものは、正に出口のない回路（サーキット）。
**ネタバレ注意**
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前作の映像の衝撃は、来るべき未来の新しい指針を示したもの。結末も、電脳世界に対する忌避ではなく、希望のありかを示したものだった。映像自体に世界観を体現するための必然性があり、説得力があった。
２７年後、ＣＧで何でも出来るようになってしまった現代では、映像の美麗さだけでトロンの続編を作る意味はあまりない。そんなことは製作側も重々承知で、それがゆえ、電脳世界で自然発生したプログラム生命体という新しい概念を提示し、映像的には役者を若返らせて現在の当人と共演させたり、３Ｄ化したりして作品価値に担保を与えようと努力したのだろう。
ですけどねえ、実体化した電脳姉ちゃんとバイク２ケツで朝日眺めたところで、来るべき新しい世界が広がるとはどうしても思えねえんだよなあ。そこ本当に出口？
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