[コメント] レイダース 失われた聖櫃〈アーク〉(1981/米)
映画撮影にはトラブルが付き物だとは言うが、そのトラブルを超え、更に面白いものにできてこそ本物の監督。端的に言って、スピルバーグはやはり本物なのだろう。
スティーヴン=スピルバーグとジョージ=ルーカスが手を組んで作り上げた痛快娯楽大作。実に素晴らしい出来である。ストーリーは単純を極め、その分流れが実に良く仕上がっている。ラストも洒落てて、古典的な作り方ながら、アクション作品の新境地を拓いた作品。音楽も一度聴いたら忘れられない出色の出来で、これ程手堅く、ヒットを前提に作られ、しかもちゃんとヒットさせた事実が凄い。
ただ、その撮影にはとんでもない苦労があったらしい。砂漠でのロケに病気や撮影機材の故障が相次ぎ、撮影は困難を極めた。途中に出てくる蛇も調達にはえらく難儀したらしい。更に撮影が終わった後、大部分は逃げてしまって業者からえらくふんだくられたとか。端的にそれを示したのはフォードが完全武装で向かってくる敵を拳銃一発で倒してしまったシーンだろう。あの時はフォードが腹をこわして動けないからと言う理由で撮られたそうだが、それが映画史に残る名シーンとなってしまった。
ストーリーの難は敢えて言わないで済ました方が良かろう。これは娯楽作なんだから、娯楽作。
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