[コメント] 或る夜の出来事(1934/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
何でもできる男と何もできない女(脚だけ)。
男は「こいつ、しょうがねぇ女だなぁ」 と思いつつも、能力をフルに行使できる隠れた喜び。
女は「自分の魅力のせいなのね、いろいろ助かるわ」と能天気。
女性が劣っていて、男に活躍の場を与えると、 男は存在意義を見い出せる。 女性は何もできないからといって 卑屈にならないのが肝要。卑屈になった分、 ちょっと弱気な男がつけいってくる。
女性に問題解決能力があると、男がつけいる隙がない。
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人物の目的があるので、動いていくストーリー。
小さな小道具、しぐさ、演出もたのしい。
ジェリコの壁(毛布一枚)、ヨシュアの笛(最後にトランペット)
男の小さな優しさの積み重ね。 女の知らぬ間にそれがなされている。 寝ている女にコート。 追いかけてったのはカバン盗まれたから。 寝ている間にアイロン、スクランブルエッグ。
パームビーチ〜NY長距離バス。舗装されてない悪路。水溜まり。
-----以下、参考:川本三郎著「アカデミー賞」-----------
フランク・キャプラ監督、当時弱小会社コロムビアの悲哀。
男優ロバート・モンゴメリーのMGM貸し渋りで、 クラーク・ゲーブルに。
女優は、ミリアム・ホプキンス、マーガレット・サラバン、 マーナ・ロイに断られ、 フランス出身のクローデット・コルベール(パラマウント所属)。
アカデミー賞主要5部門受賞 (作品、脚本、主演男優、主演女優、監督)は、 1975年『カッコーの巣の上で』まで、なかった記録。
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