[コメント] NANA(2005/日)
自分の欲求をはっきりと前に出し、そこに喜びを見出す娘、中島美嘉と、世話好きで、人が喜ぶ顔を見るのが何よりの幸せになる娘、宮崎あおい。ふたりの出会いは奇跡のように輝きを放つ。劇伴音楽は一秒の狂いもなく情感を爪弾き、それを包み込む宮崎の語りかけは、限りなく優しくいとおしい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この配役…中島美嘉という現役の優れたヴォーカリストと、可愛い演技を空気を纏うように自らのものにする宮崎あおいの出会いは、「女友達」の物語を死ぬほど愛している俺の琴線に確実に触れ、精神を攪拌した。
男であればどうにも様にならない正反対の女同士の友情は、物語を通してその大きさを広げ、中島の仲間、宮崎の家族をも巻き込んでお互いの涙を誘い出す。その魔術は無限大だ。
ヴォーカルナンバーの充実も、パンクについては門外漢の俺でもぞくぞくしてくるぐらいだ。スタッフの、これを単なる浅薄なアイドル映画では終わらせない、という意地が感じられる。『下妻物語』を越えて、今の映画界にこれほどの熱風を吹き込んでくれた「女の友情」映画に、今は理屈抜きの拍手を贈りたい。そして、一見終わらないかに見えたこの物語のヒロインたちの行く末を見守ってゆきたい。大谷健太郎監督、これから先の娘たちの物語は、当然紡がれてゆくのでしょうな?それを何よりも期待する。
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