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[コメント] バーバー(2001/米)

人生髪の毛のように...
ゆ〜ゆ〜

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







映画館で見ました! この映画は家でじっくりと見て、そしてチョット自分の人生を考える 映画だと思います。 この映画はとある「男」の生き様のようなものが如実に現れている。 そう!まさに髪の毛のように人は必要とされながら、要らなくなったら 切り捨てられるような感じで... そして、この「男」はその人生をあるがまま自分のスタイルを 貫き通して世間を見ていく。その姿が黙々とタバコを吸いながら 何も見ていないようで、「男」には見えているのである。 道端で落ちているように人には気づかれず、しかし特定の人にしか気づかれない。 その小さな小石(小意思)に、その大きな石(意思)につまずき 不幸や悲しみが訪れるのである。 そんな日常的なことが非日常的に起こり次々と次々と... そして、その「男」に関わる事によってこちらの世界から あちらの側の世界(異世界)、その「男」自体もあちら側の世界へと 迷い込むのである。

タバコは灰は落ちそうで落ちない...

あの回想シーンにも「男」と「女」の無声表現なんともいえない 意味深いものを感じる。 あのタバコ、タバコの煙、ソファーの皺そして眉間の皺が この特質空間が構成しているような...そしてUFO...

「男」が無意識下で黙々と作り出してきた異世界が「男」をも超え その「男」そのものを覆い尽くしていく。白く白く何もかも白色化して なにものにも止めることができない圧倒的な白(無)。 そんな白(無)に白色化され、「男」は白(無)へと無機質化されていく。

そんな気をも違いそうな空間の中で黙々と煙を巻いて、何も未定いないようで 何もかも見て知っているかのような仕草をする。 そして、「男」は髪を見ている。「男」は真(偽?)の床屋なのである。 そんな床屋は人生を気にもせず、タバコの様に髪の毛の様に掃除されるのである。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)トシ[*] kazby[*] uyo[*]

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