[コメント] 今夜、ロマンス劇場で(2018/日)
スクリーンを飛び出したモノクロの綾瀬はるかがメイクで全身を着色するのだが、お守りを探す雨のシーンでは平気でも、零れた飲み物で塗装が剥げるといったような雑な矛盾がやたらと目につく。つくづく綾瀬はるかは主演映画に恵まれない女優だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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往年の銀幕の女優がスクリーンから出てくるのかと思いきや、映画の主人公そのままの「お姫様」が飛び出てきたことがこの物語の致命的な欠陥。
女優が出てきたのであれば映画はモノクロでも紅葉は実は赤いことは知ってるだろうし、坂口健太郎が下僕呼ばわりされる綾瀬はるかの傍若無人っぷりも緩和できる。
「人に触れるとこの世界から消えてしまう」という謎設定な制約もやや唐突に感じるし、結果縛りの多い脚本にならざるを得なかった感が否めない。
(せめて好きな人と触れ合うと〜くらいにしてくれないと、見ず知らずの赤の他人と肩が触れ合っただけで好きな人が消えてしまうかと思うと、雑踏も落ち落ち一緒に歩けないし満員電車など以ての外だ)
この物語、とても素敵なラブストーリーなのだが、この「お姫様」設定のせいで綾瀬はるかのセリフの殆どが「お前」「しもべ」「なのだ」「馬鹿だな」といったリアリティーのないものになってしまっているのがとってももったいないと思う。
普通の話し言葉でふたりのやり取りが行われていたら、もう少し涙を誘えたのではないか。
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