面白いか面白くないかと言われれば面白い。でもこれだけは言える。

この映画はアクション映画とは呼べない。

またきっと日本の配給会社が無茶な宣伝をしたのかと思いきや、チャン・イーモウ自身もアクション映画を撮るつもりでこの作品を作ったとの事。もう二度とそのような世迷いごとを思わないことを切に願います。

ジェット･リー、ドニー･イェンのキャストで、「カンフーを知っている」アジアマーケットを掴む狙いはわかるけど、こっちは「知ってる」だけに非常に消化不良をおこしたなぁ。もうほとんど狂言回し的なジェット･リー。むしろ彼を配役にしたために仕方なくアクションを入れたのではないかとすら思えた。いっそのこと恋愛映画と銘打ってもらってたほうがストレスは感じずに済んだのかもしれない。

それにしても始皇帝役のチェン･ダオミン、中国では多くの賞を貰っているそうだが今回は完全に役不足。俺は中国語は専攻してたにも関わらず全くわからないが、それでも同じアジア人、肝心なシーンでグッと来る表情が見れなかったのが本当に残念だ。

追記

公開初日に、最近出不精気味のお袋を無理矢理誘って観に行った。６０過ぎの女性と映画を観に行くこと自体生まれて初めてな上、アクション映画ということで甚だ不安ではあったが、観終わった後

「いやぁ、綺麗な映像だったねぇ」

としきりに感心していたのでまぁ成功だったかな。筋はわかってなかったみたいだけど。