[コメント] 宮本武蔵 完結篇 決闘巌流島(1956/日)
巌流島での決闘シーンの表現はなかなか悪くない。海の光の美しさも特筆に価する。撮影者が変わり、前二作とルックがかなり異なっている。どちらが良いとか悪いとか云うつもりはないが、前作までの安本淳が落ち着いた色調でまとめていたのに対してこの山田一夫はコントラストを強調した光の扱い方をしている。
やはりこゝでも八千草薫が映画を支えている。泣き過ぎのキャラクターにはムカムカするが、彼女が登場するとシーンをかっさらう。岡田茉莉子の扱いも同等レベル、或いは身を持ち崩すという意味ではやりようによっては美味しい役のはずなのだが八千草薫の前では全く霞んでしまう。鶴田浩二の佐々木小次郎のストイックさや加東大介の前作からの変貌ぶり等、活劇としての魅力が無いとは云わないが、最終的な印象としてはやっぱりメロドラマだ。
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