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[コメント] ガープの世界(1982/米)

ロイ・ヒルらしい緩々のムードが横溢していてタイトな演出を期待すると裏切られる。というか逆にロイ・ヒルってこんなもんと妙に安心できるかも知れない。映画性に溢れる映画ではない。しかし多くの登場人物がそれぞれ魅力溢れる造型だ。考えてみると私は公開時より何度も見返しており、かなり愛着のある映画だと云って良いのだろう。
ゑぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 まず最初に、この歯列矯正をしたメアリー・ベス・ハートに参ってしまったということを正直に告白しよう。さらにグレン・クローズジョン・リスゴーの圧倒的な存在感。グレン・クローズを発見した映画としての価値も相当なものだと思うが、ジョン・リスゴー演じるロバータというキャラクターは映画史上でも稀有の魅力的な異形だと思う。

 また、個々のエピソードは散漫で収斂しないきらいはあるけれど、それでも忘れられないシーンが沢山ある。冒頭とラストで円還となる浮遊する赤ん坊は勿論、ガープが書いた小説として視覚化されるピアノと黒い手袋のイメージなんかも良いと思う。それに恥ずかしながら夫婦揃って子供の寝顔を見るシーンではいつも決まって涙が溢れてしまうし、我が子の寝顔を見る時は決まってこの映画のことを思い浮かべてしまう。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)NOM[*] ダリア[*] uyo[*]

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